震える牛

2013年の刊行の相場英雄氏のミステリーです。

読まれた方も多いことと思いますが、まずは粗筋を少々。

 

警視庁の継続捜査班のベテラン刑事田川は、2年前の中野駅前居酒屋強盗殺人事件の捜査を命じられる。金目当ての不良外国人に絞り込んだ捜査は暗礁に乗り上げており、田川は関係者の証言を積み上げて新たな容疑者をあぶり出した。一方でネットニュースのビズトゥデイに務める鶴田真純は日本最大のスーパーの裏の顔を追っていた。

この2人の捜査と取材が交わる人物が特定された。事件の裏側には加工食品の安全が大きく関連していた。BSE問題、食品偽装問題を扱った社会派サスペンス。

 

田川の操作と鶴田の取材が徐々に近づいていく所などは映画を観ているようなワクワク感がありとても面白かった。(WOWOWでドラマ化されたようです。)

 

本の中には食品加工業界の隠語である「雑巾」という表現が出てくる。文中なので本当の話ではないとは思うが、加工食品にはこれに結構近いものがあるようだ。本当なら激安ハンバーグは食べられない・・・

 

 

震える牛 (小学館文庫)

震える牛 (小学館文庫)